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2026-06-21 (日) · 13:55

りょうや テキスト
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エチオピアの思い出といえばカフェ

土日のルーティンとして、街のカフェに足を運ぶようになった。そのきっかけは、紛れもなくマコと出会ってからだ。

思えば、これまで数多くのカフェを一緒に開拓してきた。現在でこそ行きつけは2、3軒に固定されてきたが、ここエチオピアでは選択肢に困ることはない。何しろ、100メートルも歩けば、右にも左にも一つか二つ以上のカフェが平然と看板を掲げている国なのだ。 そんな数ある店の中でも、『Nelliy’s Cafe』にはとりわけ印象深い思い出がある。 あれは平日の19時ごろだった。家での夕食を終えたあと、当時、妊娠中だったマコを連れて「気晴らしに一杯飲もう」と外に連れ出した時のことだ。 コーヒーに合わせて何か甘いものでもつまみたい。そう思い、ガラスケースの中のケーキを物色していた僕の目に、素朴なビスケットが留まった。 「これを貰おうか」と店員に頼む。すると、返ってきたのは耳を疑う言葉だった。 「2kgからだ」 注文は2kgから。耳を疑った。コーヒーのお供に頼むビスケットの注文単位として、およそどこのカフェでも聞いたことがない数字だ。

とにかく意味が分からなかったが、引き下がるのも癪である。押し問答の末、しょうがなくオーダーした。 出てきたのは、案の定、途方に暮れるほどの山。 味はまずまずで、心地の悪い甘味と小麦粉の味に水分を奪われる。 結局、2枚食べたところで限界を迎えた。ならばと期待したケーキの味もまた、一言で言えば微妙。散々だった。異国での洗礼に苦笑いするしかなく、帰り道、口直しのために別のカフェへ立ち寄り、もう一杯のコーヒーと別のケーキを胃袋に流し込む始末だった。

さらに言えば、この店の珈琲の概念も少しおかしい。 「アメリカーノ」を頼んでいるのだ。本来なら、エスプレッソを水で薄めて飲みやすくしたものであるはずだ。しかし、ここで出てくるアメリカーノは、まるでエスプレッソそのもののような暴力的な強さを持っている。 だが、そんな一見すると理不尽極まりないこの店にも、他店では絶対に替えのきかない逸品が存在する。 アボカドトーストだ。これだけは、他店の追随を一切許さない。 少し冷やされ、新鮮で瑞々しい口触りを残したアボカドの切り口。そこに、ピリッと辛みの効いたイタリアン風のソースが絡む。この濃厚で冷涼な具材が、よく焼き上げられたドライなトーストの食感と見事なコントラストを描き、口の中で完成するのだ。これがあるから、僕はこの店を嫌いになれない。 朝にしては大きすぎるBGMがガンガンと店内に響き渡っている。

今日もひとり、その騒音のなかで、相変わらず苦く強いアメリカーノに顔を顰(しか)めている。そして、胃袋が覚えているあの最高のアボカドトーストを、性懲りもなく口に運ぶのだ。

エチオピア生活 カフェ アボカドトースト Ethiopia

  • まこ
    いいエピソードだ!!
  • りょうや
    2人分かってくらいのアボカドトーストとアメリカーノ一杯で630円ほど
  • まこ
    ちなみに大量のクッキーはTMの受付のにーちゃんにおすそ分けしました。
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